2004年09月18日

金融庁がシティバンク4拠点の認可を取り消し

これまでもシティバンクの処分に対しては注目してきました(「金融庁がシティバンクの行政処分を検討」「シティバンクへの処分が勧告される」)が、ついに金融庁から処分が下されたとの報道がありました。プライベートバンク部門の4拠点に対して認可の取り消しを行ったそうです。シティバンクはその4拠点を閉鎖、プライベートバンク部門からは事実上の撤退とのこと。

シティバンクは富裕層にフォーカスした経営をしていましたから、富裕層の中でももっとも重要なプライベートバンク部門を失ってしまうというのは非常に影響が大きいのではないかと思います。

ロイターのニュースから。

金融庁は、昨年11月から約半年にわたり検査を実施。その際、PB部門で多数の法律違反が発覚した。具体的には、株の相場操縦事件で起訴された被告人らに対する融資や、同被告から依頼を受けて地方公共団体から公的資金を得るための「見せ金融資」の実行などが見つかった。

 さらに、会計操作目的や損失先送りなどに利用される不適切な取引も多数あったほか、口座の不正開設などでマネーロンダリングと疑われる取引も許したり、金融商品のリスクや重要事項の説明なども行っていなかった。

報道のとおりであれば、ずさんかつ不誠実な営業だったようですね。

シティバンクは「残高30万円以下は口座管理料を取る。残高100万円以上なら、提携銀行ATMからの引き出し手数料無料」というサービスのおかげで、平均的に見てもほかの銀行よりも資産や年収が高めの利用者の比率が高いと思うので、今後はこのゾーンにフォーカスしてくるがいちばんありそうなシナリオではないでしょうか。

テレビ東京の番組「ワールドビジネスサテライト」によると、国内の億万長者はだいたい131万人いるらしく、数年前より増えているそうです。不景気だといわれているあいだにも、貧富の差は広がっていたんですね。

[関連カテゴリ]
G.シティバンクの不祥事

[広告]

[ブックマーク]  Yahoo!ブックマークに登録

≫次 : シティバンク続報、Webにあがったお知らせ
≪前 : 個人の金融資産が総額1426兆円!

シティバンク プライベートバンク部門撤退 [国家破綻研究ページから]

かん (2004/09/19 1:08:14)

シティバンクの今後には注目しています。
シティバンクには投資信託はあっても、確かにMMF(MRF)はありませんね。外貨建てMMFは事実上元本確保でそこそこの利率になるので、手数料を稼げるファンド(債券ファンドなど)と競合するのでしょうね。
MMFならあえてシティバンクでなくても、野村證券で十分と思います。私も外貨MMFだけは野村です。
トラックバックさせていただきました。

ファンドの海管理人 (2004/09/19 23:15:04)

かんさん、こんにちは。シティバンクはこの先どうするのでしょうね。外貨預金も知っている人から見れば全く魅力的ではありませんし、いまやいいところはほとんどないように思います。どう立て直すか、注目したいですね。



[トラックバックURL]