2004年09月14日

個人向け国債って買いなんでしょうか

会社の同僚に「国債ってどうなんですかねえ」と聞かれました。彼は金融商品に興味があるような人物ではないのですが、その彼がこういうことを聞いてくるのだから、国債は結構話題になっているのでしょう。利率が高くて、変動金利で、元本保証で、いつでも換金可能。いいことずくめですが、死角はないのでしょうか。

今回売り出された個人向け国債の初回利率は0.74%なのだそうです。しかも日本はこれから金利が上昇する局面にありますが、金利があがれば個人向け国債の利率も連動してあがる、というスグレモノ。しかも国が元本を保証していて、いつでも換金可能という流動性も確保。

銀行の定期預金と比べると、利率は圧倒的に国債のほうがよくて、しかも1000万円以上でも元本は国に保証されていてと、個人向け国債の圧勝でしょう。

ちなみに、国債を運用している中期国債ファンドと比べてみました。大和證券の中期国債ファンド、直近の実績は0.007%。1円から申し込めて、500万円まで即日換金可能という便利さはありますが(個人向け国債は1万円から)、いくらなんでも利率の違いが100倍というのは大きすぎます。これも個人向け国債の圧勝。

もう1つ、国債ではないですが、国内の債権をを中心に運用している投資信託と比較してみましょう。これは最近見つけた「エス・ビー・日本債券ファンド『ベガ』」を対象にしてみます。ベガは「国債市場全体に投資した場合よりも、中長期的に上回る」ことを目標にしていて、直近1年で3.3%。3年で5.5%の利率。なかなかよさそうですが、これは金利が下降もしくは横ばいしてきた環境での数字であること、これから金利上昇局面でこの実績がでるかどうか。それに、このファンドは値動きがあるので、当然ながら元本割れの危険性もあります。そう考えると、元本が保証されている上に、現在の金利上昇局面では個人向け国債のほうが有利。ただ、リスクを許容できれば、ベガを買うのもアリです。

債権の投資信託と国債の最大の違いは、国債の価格が暴落したときではないでしょうか。万が一、国債の価格が市場で暴落したとしたら、当然、市場で国債を売り買いしている投資信託の基準価格は大きく下がります。でも、国債そのものを買った個人は、いつでも国債を「額面で」国が買い取ってくれることになっているので、市場での暴落は気にする必要がありません。そういう意味でも、個人向け国債は有利なように思います。

もちろん、株式とくらべると、ここ1~2年で日経平均は20%程度上昇していますから、利率では株式の圧勝かもしれません。ただ、株式が今後もこれほど成長するかどうかは保証されていませんし(もちろん金利が上がることも保証されていませんが、金利がいまより下がることは僕は考えにくいと思ってます)、株式も株式投資信託にしても元本割れのリスクがあります。個人向け国債と比べるとリスクの高さは明白です。

結局、「株式ほどリスクをとりたくない」という、世の中の大部分の人にとって、個人向け国債には大きな死角はない、と思います。ぜひほかの方の意見も聞きたいです。

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hitoriyogari (2004/09/14 16:13:16)

国債は国が発行する借金の証文みたいなものですよね。だから幾ら元本を保証すると言ってもこれから起こるかも知れない国家破産によってその証文はパーになるかも知れません。従って元本保証を鵜呑みにするのは危険では無いでしょうか。

ファンドの海管理人 (2004/09/14 19:04:07)

hitoriyogariさん、コメントありがとうございます。
国家破産とか国債暴落の可能性はたしかにアタマをよぎりますが、そのときは銀行預金も日本株式も崩壊しているでしょうから。そのときはあきらめるしかないのでしょうね。



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