2004年09月 6日

米フィデリティの投資信託が全部ノーロードだったとは!

ブログ「たけくらべ」さんのエントリ「アメリカの投資信託は低コスト」によると、米フィデリティがインデックス型投資信託5本の信託報酬を0.1%に引き下げたそうです。安い! 日本の株式投資信託で、これほど安い信託報酬を僕は見たことがありません。

今回、信託報酬の低コスト化をはかったのがインデックス型の投資信託だったことにも注目したいと思います。米フィデリティはアクティブ型よりもインデックス型を戦略商品に置いている、ということなのかもしれません。もちろん、インデックス型のほうが信託報酬は安くなるという事情もあるのでしょうけれど。

しかも、すべての投資信託を過去1年半でノーロードに変更したそうで、僕としてはこちらのほうがびっくりしています。知りませんでした。

日本のフィデリティでは、これほど劇的な低コスト戦略はとっていませんね。かろうじて「ステップ・BUY・ステップ」と呼ばれる自動引き落とし契約で毎月10万円以上を買い付けると、販売手数料が無料になります(でも毎月1つのファンドを10万円ずつ買える人は、ごく限られているでしょう)。信託報酬についても全体に良心的な設定のように思いますが、激安! にはなっていません。なんにせよ、ぜひ日本でも米フィデリティに習って低コスト化を推し進めてほしいものです。

当たり前ですが、投資信託のリターンは保証されていませんし、経済環境に左右されますから努力で必ず上がるというものでもありません。一方で販売手数料や信託報酬などのコストは確定していて、確実にその取り分が投資金額から差し引かれていきます。しかしこうしたコストは企業努力によって減らすことができます。そして減らした分は確実にリターンの向上になります。だからこそ、証券会社や運用会社がコストを削ることは大事ですし、顧客が投資信託を選択するときに重視すべきポイントだと思うのです。

日本では、まだ投資信託がそれほどポピュラーになっていません。そのために運用会社や販売会社間の強い競争もあまりないように思います。僕はせめてこのブログでせっせと投資信託のことを紹介して、健全な競争の促進に役立ちたいなあと思います。

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