2005年03月31日

モーニングスターのレーティングを考える(3)~モーニングスターリターン編

モーニンスターでは、投資信託を評価する「モーニングスターレーティング」を計算するために「モーニングスターリターン」と「モーニングスターリスク」の2つの値を使っています。今回はそのうちの「モーニングスターリターン」について、調べてみました。

今回もまた、モーニングスターの「パフォーマンスの評価」というページの「モーニングスターレーティング値」の部分を読み解いていきます。相変わらず、難しい式が並んでいますが。

ここで「モーニングスターリターン」は、次のように定義されています。

モーニングスターリターン=
ファンドの超過リターン/max(大分類内超過リターン,無担コール)

「ファンドの超過リターン」「大分類内超過リターン」「無担保コール」の3つのパラメータが出てきました。また、モーニングスターの資料では、

超過リターン=手数料控除後のリターン -無担コール

リターン=(期中分配金+期末基準価格)-期初基準価格

ともあります。これらを元に、まず「モーニングスターリターン」を考えてみます。 

「ファンドの超過リターン」とは、説明を読み解いてみると、要するにある期間(モーニングスターでは3年か5年)で、その投資信託の基準価格がどれくらい上がったか? のようです。例えば、5年前の基準価格が1万円、いまの基準価格が1万5000円なら「50(%)」ですね。途中で分配金が1000円でていたとしたら、基準価格にその分配金を足して計算するので「60(%)」になります。この値からさらに「超過リターン」の定義に従って「無担コール」を引いて求められたのが、「ファンドの超過リターン」になると思います。

その「無担コール」とは、どうやら銀行間でお金をやり取りするときの金利のようです。つまり、事実上リスクを取らずに得られるリターン(金利)のこと。何もしなくても得られたリターンなので、その分は引いて、投資信託の運用によって得られたリターンだけで評価する、ということのようです。いずれにせよ、このところのゼロ金利政策のおかげで無担コールは、すごく小さい値になるはず。たぶん0.001%(事実上はゼロ)になるのでしょう。

次に「大分類内超過リターン」について。

モーニングスターには、投資信託の大分類として「国内株式」「国内債券」「国内ハイブリッド」「国際株式」「国際債券」「国際ハイブリッド」の6種類があります。この大分類ごとに計算した、投資信託の平均の超過リターンが、たぶん「大分類内超過リターン」なのではないかと想像します。

ちなみに、モーニングスターによる投資信託の分類はこの「ファンド分類」ページにありました。

ちょっと具体的に計算してみましょう。ある国内株式の投資信託を想定します。

・5年前の基準価格が1万円だったけれど、いまは1万5000円になっている。途中で分配金はなかったとする。つまり50%の上昇。
・国内株式の投資信託の平均は、この5年で基準価格が40%上昇していたとする。
・無担コールは、おおまかに金利1%とする。

これを下記に当てはめます。

モーニングスターリターン=
ファンドの超過リターン/max(大分類内超過リターン,無担コール)

すると、

モーニングスターリターン= 50% - 1% / max(40% , 1%)≒ 5/4 = 1.2

と計算できました。

例えば、もしこの投資信託の基準価格の上昇が、国内株式の投資信託の平均である40%を下回る20%の上昇だったらどうなのでしょう。

モーニングスターリターン= 20% - 1% / max(40% , 1%)≒ 2/4 = 0.5

やはり基準価格の上昇が小さいと、リターンの値が低くなってしまいますね。

今度はリターンがマイナスのときの場合を計算してみましょう?

・5年前の基準価格が1万円、いまの基準価格は少し下がって9000円。つまり、リターンが-10%
・国内株式の投資信託の平均は、やっと5年前の水準に戻ったところ。つまり大分類内超過リターンは0%

リターン= -10% -1% /max(0%, 1%)= -11 / 1 = -11

モーニングスターのWebの説明だけでは分かりにくくて、想像で補っているところがあります。どこかに僕の理解で間違っているところがあるかもしれませんが、計算によってリターンを求める手法について、概要はつかめたように思います。もし違っていたら、ぜひ指摘してください。

まとめると、「モーニングスターリターン」とは、「大分類の平均に対して、その投資信託がどれだけ上昇したか」が重要な指標となるようですね。

次回は「モーニングスターリスク」についても計算してみます。

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peechan (2005/11/22 21:58:27)

 初めまして。初心者のpeechanと申します。こちらでは、いろいろ勉強させていただいてます。不躾ながら、ご意見いただければと思い、投稿しました。
 パフォーマンス狙いで、UFJの「凄腕」という投信が気になっています。配当が大きいのですが、その分、配当直後に基準価額が大きく下がるようです。モーニングスターの評価ですと、下がった基準価額(=再投資しない場合の基準価額)でランキングしてるようですが、「凄腕」のように再投資できるものの場合、正当な評価・ランキングがなされず、過小評価されるように思うのですが、どうなのでしょうか。
凄腕:http://www.am.mufg.jp/fund/top/355017.html 

peechan (2005/11/22 22:11:39)

すみません。理解が浅かったようです。私のコメント、すべて削除してくださいませ。



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