2005年03月15日
暗証番号を電話で聞いてくるフィデリティ証券!
銀行やクレジットカード会社のパンフレットや案内には「当社からお客様の暗証番号をお尋ねすることはありません」と明記されているものです。ところが、フィデリティ証券に電話をしたら「暗証番号を教えてください」と尋ねられました。僕はそれを聞いて、しばらく絶句してしまいました。
フィデリティ証券のオンライン口座は、暗証番号の入力間違いなどでログインに何度か失敗するとロックがかかり、コールセンターに電話をしてロックを解除しないと永遠にログインできない仕組みになっています。
僕はたまたま何度かログインに失敗してロックがかかってしまい、仕方なくコールセンターに電話をすることにしました。
私「オンライン口座にログインできなくなってしまったようなのです」
担当者「ログインに失敗してロックがかかっているようですね。ロックを解除するので、口座番号を教えてください」
私「123456番です」
担当者「本人確認のために名前を教えていただけますか」
私「ファンドの海管理人です」
担当者「では暗証番号を教えてください」
私「ええええ? いや、それ、言わなくちゃいけないんですか?」
恐らくコールセンターの対応マニュアルには、本人確認のために「暗証番号を聞くこと」と書いてあるのでしょう。
結局、多少の押し問答の末に暗証番号以外の情報で本人確認をしてもらいました。がしかし、もし僕がここで暗証番号を担当者に口頭で伝えた場合、その暗証番号がどこかに漏れたり、担当者が悪用しないという保証がされているとは思えません。
ちなみに、フィデリティ証券の「インターネット取引取扱規定」の免責事項にはこう書いてあります。
17条 免責事項
(4)本サービス利用の受付に際し、お客様が入力したパスワードおよび口座番号と登録されているパスワードおよび口座番号との一致を確認して取引を執行した場合、その為に生じた損害などについて当社はその責を負いません。
口座番号と暗証番号(パスワード)が合っていれば、問題が生じてもフィデリティ証券は責任をとるつもりはないと明記しているのです。これほど重要な情報である暗証番号を安易に扱いすぎていませんか。細かい話をすれば、インターネットの暗証番号は6ケタ、電話で使う暗証番号は4ケタで、違うから、という言い訳ができるのかもしれません。でも、これはあとから思い当たったことで、電話をしたときには「インターネットのパスワード」を聞かれたのだと思いました。
いずれにせよ、カード犯罪やオンライン犯罪を防ぐ社会を作るためには、「誰にも暗証番号は言わない」ことを社会的コンセンサスにすべきだと僕は思っています。ですから、フィデリティ証券は手順をいますぐにでも改善するべきだと、顧客の一人としてだけでなく、社会の一員としても思います。
例えば、プッシュホンなどで口座番号と暗証番号を入力し、機械が本人確認するといったシステムを導入するべきでしょう。そのあとで、担当者につなぐのです。シティバンクではそういった方法でテレホンバンキングを実現しています。フィデリティにもできないはずありません。
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