2005年06月 1日

バンガードが運用する投資信託の手数料はなぜ安いか

米国の投資信託運用会社で有名な会社の1つにバンガード・グループがあります。バンガード・グループの投資信託はノーロードで、しかも信託報酬が非常に安くて、そしてインデックスファンドである、ということが特徴だといわれています。

書籍「投資 4つの黄金法則」には、バンガード・グループの投資信託がなぜ低コストなのか、そのカラクリが説明されていました。この会社はほかの企業とは全く違う構造になっているというのです。

この本によると、ジョン・C・ボーグル氏によって設立されたバンガード・グループは、次のような構造になっています。

ファンドの事務手続き(アカウンティング、株式の取引)を扱う“サービス会社”をつくり、ファンド自体がそれを所有するというものだった。サービス会社であるバンガードを所有するのはファンドのみ、そのファンドを所有するのは株主のみ(注:おそらく受益者のことでは?)という構造のため、そのファンドの所有者はバンガードのオーナーということになる。

つまり、「投資信託の受益者=その投資信託の運用会社の株主」という関係になるようです。この運用会社が自社の株主(すなわち受益者)に報いるには、信託報酬を値上げして運用会社が儲かっても喜ばれません。信託報酬を取る相手が、自社の株主なんですから。逆に信託報酬をぎりぎりまで圧縮して、ファンドのリターンを確保するしかないわけです。うまく考えましたね。

こういうユニークな会社が日本に本格的に上陸してくれると面白そうですが、なんで音沙汰ないんでしょう。

ちなみに、フィデリティも米国で有名な投資信託運用会社ですが、フィデリティはネッド・ジョンソン氏とその家族が所有するプライベートカンパニーなのだそうです。

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低コストの投信といえばバンガードだけど・・・ [Site.M from 新所沢から]

効率的市場仮説って魅力的? [暴落Welcomeから]

renny (2005/06/01 18:57:46)

こんにちは。
僕もボーグルさんの書いた
「インデックス・ファンドの時代」
を読んで初めて
バンガードの仕組みを知りました。
(バンガードグループ自身が相互会社
との説明がありました。)

バンガードは一応日本に上陸している
(マネックス・B)ので
少しだけ保有しています。
でも、
1)積立ができないこと、
2)分配金が再投資されないこと、
3)追加の保有コストの存在
が不満です。
1)、2)を何とかしてくれれば
3)は渋々納得できるかもしれないですが・・・


アルビレオ (2005/06/01 23:08:25)

会社型投信なのかと思ったら、相互会社ですか。
日本では大手生命保険会社がとっている形態ですね。

rennyさん
>1)積立ができないこと、
>2)分配金が再投資されないこと、
この2つは金額単位で購入するときだけできる仕組みで、口数単位で購入した場合はどこの投信でもできなかったと思います。
そして日本の投信は基本的に1口=約1円ですが外国投信では1口=約10ドル(ドル建ての場合)と単価が大きく端数が出やすいので、外国投信は口数単位の購入しかできなかった気がします。
分配金自動再投資って日本だけの仕組みなのかな?

>3)追加の保有コストの存在
これは信託報酬を低く抑えるための仕組みですね。
口座の管理コストは資産総額が増えてもそれほど変わらないので、資産総額に比例して大きくなる信託報酬でまかなわずに口座ごとに徴収した方が公平にコストを負担できるということだと思います。
意地悪な見方をすれば、コストの一部が運用成績に反映されないことによって見かけ上のリターンをちょっぴり大きくさせているともいえますが。

マネックスBって口座作ってないと目論見書を見られないのか…

ファンドの海管理人 (2005/06/02 0:35:46)

rennyさん、アルビレオさん、コメント感謝です。そうなんですよ、バンガードの投資信託って日本でもちょっとだけ買えるらしいのですが、本領発揮って感じじゃないですよね。で、3の追加の保有コストってものの存在、僕は初めて知りました。へー、今度僕も調べてみます。

vox mundi (2005/06/02 7:45:43)

トータルストックの目論見書を見ると「口座管理手数料」が平均保有残高の0.6%、「エクスペンス相当額」は変動するが直近で0.2%となっています。いずれも残高に比例するようです。

前者はマネックスの取り分、後者はバンガードの取り分と記憶しています。あわせて0.8%のコストですから激安とは言えませんね。

アルビレオ (2005/06/02 8:46:51)

vox mundiさん情報ありがとうございます。
残高比例でしたか…以前どこかで口座管理手数料がかかると聞いてたけど、目論見書が見られないので内容を確認せずに想像で書いてしまいました。

エクスペンス~ってのはファンドごとにかかるコストじゃなくてバンガード全体の維持費用みたいなものってことなんですかね。
販売会社の取り分はファンドをたくさん売ったことに対する成功報酬みたいな性格のものだからしかたないかもしれませんが、それなら信託報酬に含めたっていいのに。
あ、信託報酬だとどの販売会社も一律になってしまうから、会社や国ごとに決められるようにするためかも。
でも決して小さな数字じゃないし、やっぱりファンドの資産価額に反映させないためのトリックのような気がしてきたなぁ。

ところで日本のノーロードファンドで、ちょっとおもしろいのを見つけたので検討中です。新しく口座を作らないといけないのがネック…



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