2005年10月12日

MMFの目論見書が省略可能に

大和証券、野村證券から立て続けに大きな封筒で郵便物が届きました。なんだろうと思って開けてみると、それぞれMMFの目論見書が入っています。これ、作成して送付するのにけっこうなコストがかかってますよね。

mmfいまのところ、日本円のMMFは年間の利率が0.014%(10月現在の大和証券MMF)。これって100万円を1年間MMFに預けて、利子がいくらですか? 税引き前で140円? 一方で年に一度、目論見書を発行して送付するコストはいくらですかね? 書類作成と印刷と発送で一人あたり500円くらいでしょうか。 それも、100万円以上をMMFに預けている人がどれだけいるでしょう。というかむしろ、3万円とか10万円とか、小口の人がたくさんいるはず。そういう人にはコスト割れしているかもしれません。

証券会社としては、この目論見書送付を省略するだけで大幅なコスト削減ができて、受益者への還元を増やせると思うのが道理でしょう。

そういう証券会社の要望が通ったのかどうか分かりませんが、昨年に証券取引法の改定が行われて、目論見書の交付を省略することができることになったそうです。

野村證券の封筒の中には、次のような書面が同封されていました。

これに関し、昨年、証券取引法の改正が行われ、既に野村MMFを保有していただいているお客様におかれましては、目論見書の交付不要のご意向を頂いた場合、最新版の目論見書をお受け取り頂かなくても野村MMFのお買付けをいただけることとなりました。

ただ、野村證券に「省略してイイよ」と連絡しないといけないので、大半はそのままなのでしょうね。でもこうやって少しずつコスト削減と情報公開のバランスを受益者自身で選択できるようになるのはいいことではないかと思います。僕は、いままでどおり目論見書を受け取ると思いますけれど。

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アルビレオ (2005/10/14 4:13:09)

元本保証で預金保険対象のネット銀行普通預金より利回りの劣る円MMFの存在価値にちょっと疑問を感じています。
MMFを扱っている会社の商品を買うときは資金の移動が楽だけど、それだけではねぇ。
金利が上昇すれば利回りは逆転するかもしれませんが、現実にそうなってから資金を移せばいいだけの話だし。

ファンドの海管理人 (2005/10/14 15:01:05)

こんにちは。普通預金より金利が悪いとなれば、おっしゃるとおり、メリットは感じませんね。
普通預金は目論見書の発行などは必要ないですから、そのヘンのコスト構造が低金利の環境に不利なのか、それとも、ネット銀行のほうが普通預金の金利で競争している面があるからですかね。

アルビレオ (2005/10/23 23:31:13)

そもそもの話として、投資信託という仕組みは販売会社、委託会社(運用指図会社)、受託会社(信託銀行)とたくさんの組織が関わっているために、どうしても投資対象に直接投資するよりも高コストです。
まあ預金だって直接投資じゃないですが、こちらは「普通預金」「定期預金」などと分離して管理しているわけではなく、それぞれに引き出しに応じられる程度の現金を残して残りの使い道は銀行がある程度自由に決められます。
だから同じ運用会社で管理していても独立して運用しなければいけない投資信託よりも資金プールが大きく、管理コストも安いわけです。(そこで似たような運用方針のファンドをまとめて資金プールを大きくするファミリーファンド方式などがあるわけですが)

そういったことからMMFもコストを差し引く前の投資利回りとしてはネット預金よりもいいのかもしれませんが、低金利のせいでその差が非常に小さいのでコストを差し引いた最終的な利回りが逆転してしまっているのだと思われます。
MMFは無手数料なので販売会社の窓口コストなどは信託報酬でまかなうことになり、この比率はファンドごとに決まっているために対面窓口を持たないネット専門の販売会社でも「うちは信託報酬がもっと安くてもいい」というわけにはいきません。
逆に言えばネット金融機関専門に信託報酬を低く抑えたMMFを作ればいいような気もしますが、そういうものを新設すること自体にもコストがかかるので、もともと信託報酬が低いMMFだとそこまでするメリットがないのかもしれませんね。

ところで、目論見書の書面作成は運用会社の仕事と見て間違いないでしょうけど、印刷や配布のコストはどこが負担するんでしょうね?
ファンド資産から差し引かれるなら目論見書送付の省略はほんのちょっとだけ利回りを向上させることが期待できますが、販売会社が負担しているなら直接的な利益はなく、販売会社のコストを削減した分のサービス向上を期待するということになりますが。

余談ですがイーバンク銀行は融資部門を持っていないそうで、収益は高いけどコストやリスク負担のある融資を行わず、収入は決済手数料などで得ているとか。
たぶん預金として預かった資金はほとんど債券などに投資をしていて、実質MMFに近い運用になっているのかもしれませんね。
そんなわけで他の銀行に比べると低コスト低収益モデルで、ある程度の規模にならないとコスト割れします。事実、去年までずっと赤字でようやく今年度で初の経常黒字となる見通し。
私はイーバンクに出資しているVB法人(8720)を買ってるのでちょっと楽しみだったりします。(笑)



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