2006年07月25日

投資信託の不公平な販売を指摘された日興アセットマネジメント

日興アセットマネジメントは、投資信託の一部の購入者を優遇したとして証券取引等監視委員会から勧告を受け、行政処分を受けるようです。

まずは日興アセットマネジメントの、平成18年6月8日付けの同社のプレスリリース(PDF)から。

証券取引等監視委員会による検査結果に基づく行政処分について

弊社は昨年11月16日から証券取引等監視委員からの検査を受けておりましたが、本日、投資信託委託業者の業務の健全かつ適切なる運営を確保し、投資家の保護を図る必要があるとして、同委員会から金融庁に対して行政処分を行うよう勧告が行われました。

とあります。では、証券取引等監視委員会は何について検査し、勧告を行ったのでしょうか。こんどは、同委員会のホームページの発表「日興アセットマネジメント株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」を見てみましょう。

日興アセットマネジメント株式会社は、証券会社等を通じて募集を行っていた追加型株式投資信託について、平成16年12月28日、信託約款上は取得及び解約の申込みを受け付けることができない日であったにもかかわらず、当社があらかじめ証券会社等に送付していた「受付停止日一覧表」にその旨の記載が漏れていたため、多数の投資者から取得の申込みを受け付けた。

つまり、投資信託は基本的にいつでも購入を申し込めるものですが、もちろん土日とか、市場が閉まっているためとかで購入できない日があります。そのため、投資信託の運用会社は証券会社に、「この日はこの投資信託を売らないで」という連絡をするのですが、それが抜けていて、申し込み出来ない日(12月28日)に申し込みがきてしまった、ということのようです。

で、それを全部断るとか、全部受けるかするのでなく、一部の証券会社からの申し込みだけを受け付けたようなんですね。しかもおそらくは基準価格の差額を負担したうえで日付を12月29日に書き換えて処理してしまったわけです。それが下記のくだり。

取得の申込受付日が形式的に同じとなる処理が行われれば問題がないと判断し、特定の証券会社を通じて取得の申込みを行った投資者に対しては、受付日を平成16年12月29日に変更することに伴い発生する買付価格の差額を、当該証券会社を通じて当社が支払うことにより負担する一方で、当該証券会社以外の証券会社等を通じて取得の申込みをしていた投資者に対しては、こうした処理が可能であることについて連絡を行わないまま、上記買付価格の差額を投資者の負担とした上で取得の申込みを受け付け、投資者が享受する経済的効果に相当な格差を生じさせ、投資者間の公平性を欠くこととなる処理を行った。

これを読むと、行政処分の対象になったのは、「連絡を忘れた」ことでもなければ、「差額を負担した」ことでもなく「日付を書き換えた」ことでもありません。

「公平性を欠くこととなる処理を行った」ことが処分の対象になったわけです。

投資者保護で大事なのは公平性と透明性だといいます。その公平性を損なった点について、MMFを復活させたばかりの日興アセットマネジメントにはぜひ反省していただき、証券取引等監視委員会におかれましては、これからもしっかり監視をお願いしたいと思います。

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