2006年10月10日

販売手数料の安価な投資信託は、全体の3割以下しかない

販売手数料が2%を超える投資信託は、手数料が高すぎる「カモファンド」としよう、と前回のエントリに書きました。で、全体のどれくらいがカモファンド?

前回のエントリ「ズバリ「儲かるファンドの見分け方のコツ」」にいただいたコメントによると、

2100本中720本でした。
とすると約3分の2がカモファンドってことになりますが。

だそうです。さっそく自分でも販売手数料2%以下の投資信託を調べてみました。

モーニングスターのホームページで、簡単に販売手数料2%未満の投資信託を検索できます。

検索結果は、730本。

次に、投資信託全部の本数を調べるため、全ての投資信託に合致する「運用年数0年以上」で検索すると2105件。

やはり3分の2は販売手数料が2%以上のカモファンドです。

でもちょっと待って。730本の中には、企業の確定拠出年金(いわゆる日本版401k)用の投資信託が含まれています。これらの投資信託には「DC」(Defined Contributionの略)という名前が含まれています。そこで念のため、販売手数料2%以下で「DC」が含まれる投資信託を検索すると、222本ありました。

つまり、販売手数料2%以下の投資信託の730本なかの222本は企業向け確定拠出年金用であるため、普通の人には買えません。普通の人に買えるのは、730から222を引いた残り508本だけです。

ということは、僕が考える適切な販売手数料の投資信託は、全体のなかのわずか4分の1というわけですね。もちろん、販売手数料が2%以下ならOKというつもりはなくて、もっともっと安くするべきと思うわけですが...

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7.販売手数料と信託報酬

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Mc.N (2006/10/10 6:55:10)

販売手数料の抽出方法で疑問があります。販売手数料は最終的には販売会社が決めることですので、一概にカモ指定するのは気が引けます。

例えば「インデックスファンドTSP」の場合、運用会社の意向では最大で 2.1% の手数料を要求できます。上記の投資信託はマネックス証券ではノーロードで扱っていますので、マネックス証券で購入する分にはカモファンドとは考えにくいです。販売会社がその気になれば運用会社が指定した手数料は半ば無視できるはずです。

カモ指定を行うなら販売会社を指定した方が効果的ではないでしょうか。

新幹線 (2006/10/12 23:15:58)

株式手数料の方が値下げ競争で旨みの薄くなった分、投資信託の方で稼ごうとしたからこのような事態になったのでは、と考えています。まだこちらの方は、販売会社の選択による所がありますが。

ちなみに信託報酬ですが、仕組みとしてはアクティブ型のほうがインデックス型よりも運用制約がない分、コストは低くできるそうです。それなのに実際には反対になっている事が多いというのは、やはり銀行・証券会社が鴨葱から何とかして金を引っ張ろう(販売手数料と違い、余り気にもされないケースが多いと思う)という精神を丸出しにしていると言っていいのではないでしょうか。ファンドマネージャーも本来は沢山いなくても、一人で十分だといわれています(多くても、相乗効果が出ると思われていない)。

水瀬 ケンイチ (2006/10/14 13:07:06)

海外ETFの取り扱いが、ついにネット証券で始まりました。
低コストのインデックス投資がやりやすくなりますよね。
関連記事をトラックバックさせていただきました。

ファンドの海管理人 (2006/10/14 19:43:54)

McNさん、こんにちは。おっしゃるとおり、正確には証券会社ごとに販売手数料が違うことを考慮しなくちゃいけないのですが、残念ながらそれらを正確に数えると手間がかかってしまいます。今回は、おおまかにどれくらいの比率かを出したかったので、ご容赦を。

新幹線さん、水瀬さんもコメントどうもです。



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