2007年02月 5日
投資信託を保有しているからこそ世界経済を感じられる
投資信託、特にグローバルに投資する投資信託を保有していると、自然とグローバルな経済がどうなっているのか、興味を持つようになりますよね。
いま僕が読んでいる本は、そのグローバル市場の歴史を書いた本。「市場対国家」です。
ビジネスマンをしていれば、おのずと会社を中心にした経済の仕組みといったものに触れるわけです。でも、ユーロは円に対して強いのか弱いのか。米国の双子の赤字はどうなっているのか、といったグローバルな経済への関心は、投資信託を僕が保有していて、自分の財産と直結することで一層強まっています。
例えば、僕は米国のハイテク銘柄を中心とした市場「NASDAQ」のインデックスに連動する投資信託を持っています。もう何年もずっと保有しているおかげで、米国のハイテク市場は何年も低調な水準のままであることを、その基準価格の変化から身近に感じることができるのです。低調なおかげで、全然儲かってないんですけどね……
こんな風に世界経済を身近に感じることができる、というのは投資信託の大きな魅力だと僕は思っています。投資信託は、あらゆる金融商品のなかで、グローバル経済を身近にしてくれるもっとも優れた金融商品だと思います。これだけの理由で、グローバルな投資信託を保有したっていいくらいです。
さて、「市場対国家」は、大恐慌や第二次世界大戦で大きな打撃を受けた世界経済が、立ち直りのために経済学者のケインズ氏の理論を受けて、国家が中心となって経済をコントロールし、成功を収めていく話から始まります。米国も欧州も、大戦後独立したアフリカの国々も、ケインズ主義を採用していきます。
しかし、徐々に国家が経済を管理することの非効率性が明らかになり、失敗が目に見えてきた80年代。市場の持つ機能を重視するハイエク氏の学説やシカゴ学派が登場。サッチャー氏が英国首相になって市場重視へと流れが変わるのです。
まだ読みかけなのですが、自分が生まれる前、小さかった頃、そして大人になってから。世界経済の構造は大きく変化してきたのだということがよく分かります。そしてこれからも変わっていくのでしょう。
そして僕の保有している投資信託は、きっとこれからも僕をグローバル経済とつなげてくれるのでしょう。
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外国株式ファンドを持っているからこそ、世界に興味を持つというお考え、強く賛同いたします。
自分自身、もし、外国株式ファンドを持っていなければ、一生、米国の長期金利、EUの拡大、産油国の情勢、なんてものに興味を持つこともなかったと思います。
もちろん、勉強が目的でファンドを保有しているわけではなく、儲けるために保有しているわけですが、副次的効果として、上記の効果は間違いなくあると実感しております。
水瀬さん、コメントありがとうございます。同じ気持ちを実感している人がいて心強い限りです。なにより、自分で勉強する気になる、というのは大きいですよね。
わたしも以前「市場対国家」を読みました。
その中で印象に残っているのは
サッチャー首相のことばです。
【予想外のことが起こる・・】
(サッチャーの法則と名付けられています)
今後2,30年のスパンで、
もしかしたらまた「国家」が経済に大きく関与する時代が来るかもしれません。
でも投資信託がなくなることはないだろうと思います。
カンさんも読まれたんですね。僕はもともとNHKでこの本の内容を映像化した番組をみて、本を読んでみたくなったクチです。ちょうどいま上巻を読み終わったところ。サッチャー首相が世界に与えた影響は甚大ですね。
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