2007年06月12日

投資信託への批判を雑誌で読む

僕のオフィスの1階には本屋さんが入っていて、息抜きにだいたい毎日ぶらりと足を運びます。今日は雑誌コーナーで、投資信託を扱った雑誌を多数発見。3冊ほど抱えてレジへ。

やはりボーナス時期だからなのでしょうか。何冊か見た雑誌の中で、面白そうだと思って買ったのは次の3冊でした。

・プレジデント 2007年7月2日号
 今夏ボーナス「買ってはいけない投信」判定法
・週刊ダイヤモンド 2007年6月16日号
 丸ごと一冊 投信・預金・保険 金融商品の罠
・日経ビジネス 2007年6月11日号
 攻めのアフターサービス 無限保証の覚悟

1冊目はプレジデント。投資信託の記事は4pほどのコンパクトなものでしたが、記事の執筆者はあの「投資信託にだまされるな!」を書いた竹川美奈子氏。記事の冒頭から、

日本の投信は手数料が高いものや仕組みが複雑なものが多く、長期の資産形成に適したものが少ない。

と言い切るいさぎよさ。そして、

二八〇〇本以上ある投資信託の中から、どれを選ぶべきか悩む人も多いだろう。そこで、活用したいのがインデックスファンドだ。

と、長期投資の王道であるインデックスファンドへ、びしっとストライクを投げ込んできます。読んでいて気持ちがよいです。さらに、

米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏も、今年五月、記者会見で「大半の投資家は低コストのインデックスファンドに投資する方が賢明だ」と発言している。

と、大物投資家の、それも最新のコメントを引き合いにだすなんて。こんなフレーズ、普通のマネーライターには書けません。この人ただものじゃありませんね。

2冊目の週刊ダイヤモンドは、昨年12月の特集「「投信」の罠」の評判の良さに気をよくしたのでしょうか、こんどは「金融商品の罠」と大きく出ました。

この特集の個人的なクライマックスは、あの山崎元氏が1ページまるまる投資信託業界への批判を書き下ろした「日本の投信業界はなぜダメか はびこる三つの大問題」のページ。

しかもこの批判を投資信託協会会長である樋口三千人 大和証券投資信託委託社長にぶつけるという荒技を編集部が演出! もうね、この舌鋒のするどさ。組織人にはできないことをずばっとやってくれる山崎氏のことは、アニキと呼ばせてもらいますよ。記事の中身については、(時間があったら)別エントリで詳しく書きたいと思います。

「「投信」の罠」に劣らず、迫力のある特集だ、と言っておきます。

それにしても、投資信託をただ持ち上げるのではなく、問題点もちゃんと伝えるという仕事ができているのが、マネー系の雑誌ではなくてビジネス系の雑誌だ、というのは偶然ではなく必然なのでしょうね。

続きます。たぶん。

[関連エントリ]
書評:「投資信託にだまされるな」で、もうだまされない!
「投信の罠」週刊ダイヤモンドの特集は買いだ!

[関連カテゴリ]
1.よもやま投資信託

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