2008年07月 4日

なぜ確定拠出年金専用の投資信託は一般に売ってないのだろう?

ETF(上場投資信託)と比べても、それほど見劣りしないほど低コストで運用されているのが、確定拠出年金専用の投資信託。しかし、この魅力的な商品の多くが一般には販売されていません。

先日のエントリ「続々々、僕がETF(上場投資信託)に熱くなれない理由~国内ETF vs 投資信託」などでも書きましたが、TOPIX(東証株価指指数)に連動する投資信託で、確定拠出年金専用の投資信託と、そうでない投資信託では、信託報酬に年0.4%~0.5%程度の差があります。

例えば、確定拠出年金専用の投資信託は、0.2%弱なのに対し、一般に販売されている投資信託は0.6%強なんですね。

確定拠出年金専用の投資信託の信託報酬

野村DC国内株式インデックスファンド=0.1995%
年金ダイワ日本株式インデックス=0.1785%

一般の投資信託の信託報酬
(野村)トピックスインデックスオープン=0.651%
(大和)トピックス・インデックスオープン= 0.62%

さて、これで思うこと。

1つ目の疑問は、確定拠出年金専用の投資信託だと、なぜこれだけ信託報酬を低くできるのでしょう? そして2つ目の疑問は、確定拠出年金専用の投資信託はなぜ一般に販売されないのでしょう?

今のところ僕はどちらの疑問の答えも持っていないので、今日は疑問を投げかけるだけです。

とはいえ、最近では確定拠出年金専用の投資信託が一般向けにも販売され始めています。フィデリティで販売されている「DC インデックス海外新興国債券」や、投信スーパーセンターで販売されている「DC インデックス海外新興国債券」などは、確定拠出年金専用の投資信託が一般向けに販売されたものです。

いずれもとても魅力的な商品になっています。僕の疑問はさておいても、今後こうした確定拠出年金専用の投資信託がどんどん一般向けに販売されることを期待したいです。

[関連エントリ]
続々、僕がETF(上場投資信託)に熱くなれない理由~海外ETF vs 投資信託
続々々、僕がETF(上場投資信託)に熱くなれない理由~国内ETF vs 投資信託

[関連カテゴリ]
2.どの投資信託がおすすめ?

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porco (2008/07/04 22:06:55)

確定拠出専用のファンドは一般向けには売っていません。だいたい、拠出金額にも制限があります。一度に100万、200万買えるものではありません。

ファンドの産み管理人 (2008/07/04 23:06:27)

本文に書いたように、一部の確定拠出専用ファンドは一般販売を始めているようですね。これがもっと広がるといいのですが。

あつまろ (2008/07/04 23:58:16)

DC専用ファンドがコスト安なのは、
投資期間が長いことにあると思います。
当然、スイッチングなどで商品選択をすることもあると思いますが、そんなに頻繁に取引をする人は全体のごく少数です(というか一度も変更したことのない人や最初に設定したままの人が大多数)。
あとは、実質法人向けということで大口に対して割引しているということもあるかもしれません。

ファンドの海管理人 (2008/07/05 10:52:34)

あつまろさん、こんにちは。コメントありがとうございます。ご指摘のようにそういった理由は容易に思いつくのですが、本当にそれでコストが大きく違うのでしょうか? 僕としては本当のところが知りたいところなのです。あんまり物分りのいい消費者になりたくないですしね :-)。

あつまろ (2008/07/05 20:27:03)

あつまろです。
>本当にそれでコストが大きく違うのでしょうか?
そうですね、具体的な試算がどうなのかというのはわからないですね。他に、401kなら都度、取引報告書作成と配達コストが不要だなとも思ったのですが、逆に401kならではのシステム投資なども必要で一概に言えませんし。。
そうなると、やはり実質法人という大口顧客に対する割引という側面しか思い浮かびませんね。たとえば401kに積極的なトヨタグループなどに対して商品契約とれるとかなりのビッグビジネスですし。
いずれにしても推測で、明確な答えないです、すみません。

porco (2008/07/06 0:14:43)

目論見書の「課税上の取扱い」を見れば分かるように、これらのファンドはDC『適用』ファンドです。
ですので、本物のDC専用ファンドにくらべて信託報酬も一般のファンドに比べて格安というほどではないはず。
日興アセット以外の運用会社で、このようなファンドを作っている会社はあまり知りません。

アルビレオ (2008/07/06 2:21:21)

普通の投信だと購入や解約は申込日の翌営業日には約定し、解約だと受け渡し日には現金を支払わなければいけません。

一方DCでは申し込んだ後の手続きにはもうちょっとタイムラグがある上に、買付資金が来るのは毎月決まった日だけです。
解約については原則としてできないので、資金の流出は受給開始のときなど、こちらも事前に把握可能で時間的には余裕があります。
スイッチングは「最低でも3ヶ月に一回は機会を提供すること」を義務付けているだけなので多くの場合は月に一回程度でまとめて処理するでしょう。

つまり普通の投信なら毎営業日に資金を出し入れできる体勢を用意しておかなければいけないのに対して、DCだとほとんどの入出金処理を月一回で済ませることができるわけで、コストの違いは無視できないと思います。
資金の出入りを事前に把握できることは、運用自体の負担も減らせるはずですしね。

それとモーニングスターで「信託報酬の安い順」検索をしてみると、上位は特定の大企業グループ専用ファンドだったり、企業向けにしか提供されていないファンドばかりになります。
この理由の一つはスケールメリット、そして個人向けだと掛金の引き落としができなかったり国民年金未納による掛金返却があったりといった不確定要素によるコスト要員があるせいでしょう。

ファンドの海管理人 (2008/07/06 12:53:10)

porcoさん、再びコメントありがとうございます。アルビレオさん、こんにちは。
porcoさんのおっしゃる「適用」ファンドという意味は、つまりこのファンドはDCと一般の「兼用」ファンドだと。だから、DC「専用」のファンドと比べると手数料が高いのだということですよね。
その理由としては、アルビレオさんが挙げていらっしゃいますし、そういう理由は僕も想像はできます。。
ただ、僕としては繰り返しになりますが「そんなに物分りのよい消費者になりたくない」のです。
本当にDC専用はそんなに手間がかからないのでしょうか? 一般向けはそんなにコストに違いがあるほど、手間がかかるのでしょうか?
ちゃんと説明がないのに、こちらで想像して「高いのは仕方がないや」とあきらめたくないんですよね。
というわけで、僕は今後も「信託報酬ってなんでそんなに高いの?」キャンペーンは続けたいなと思ってます(そんなキャンペーンだったのか?)。

Werder Bremen (2008/07/06 23:25:49)

初めまして。ファンドの海管理人さんと同じ考え方、以前NightWalkerさんのブログ、コメント欄で討論していました(↓)。参考まで。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2008/04/tok20084_3712.html#comments

porco (2008/07/07 22:38:02)

信託報酬の委託会社の取り分は案外少なく、平均25bpといったところでしょうか。なので、純資産が10億円以下のファンドだと赤字となるため、償還させたい商品となります。だいたい、目論見書・運用報告書の印刷費等のコストが馬鹿にならないみたいです。DC専用ファンドだと一般の受益者用には作成する必要がないため、コストが低くて済むみたいですね。



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