2008年10月18日
アセットアロケーションには自分の意志を込めていい(2)
アセットアロケーション分析に使っている年金積立金管理運用独立行政法人のデータは、実はすでに同法人の意志が込められた数字だった、ということを前回書きました。
同法人の意志のこもったデータを基にして自分のアセットアロケーションを分析するとなれば、そのとき得られる分析結果は、その意志に沿った結果ということになります。
とはいえ年金積立金管理運用独立行政法人はそれほど極端な見立てをしているわけではありませんから(なんたって僕たちの年金を運用しているわけですから)、意志が込められているとはいえそれほど極端でもないし、まあ妥当な線であるとも言えるわけです。だから自分の意志をこめるといっても、無理にそこからはずれる必要はありません。
一方で、僕たちがアセットアロケーションを設計する理由は将来儲けるためなんですね。だから単純に過去のデータから導き出された理想的なセットアロケーションが将来に本当に有効なのかどうかも考えなくてはいけない。
なぜかといえば、「過去の正しいデータ」というのが存在しないからなんです。例えば、過去50年にさかのぼってデータを採用すると、高度成長のころの影響を受けたデータがでてきます。それを基に日本の経済の将来を予測(計算)するのは正しいと思うでしょうか? 過去20年くらいならバブルからバブル崩壊後のデータが中心です、その頃のデータを基に将来を予測するのは正しいですか? それとも最近10年のデータのほうが正しそうでしょうか、でもあんまり期間が短いと誤差が大きく入りそうですよね?
というわけで、何が正しい過去のデータなのかが人によって違いますから、そもそも基礎データを選ぶ段階で、何らかの意志、あるいはバイアスが入るのはどうしても避けられません。だったら、そのバイアスは自分で決めてしまえうのがいちばんいいのです。
だから、「アセットアロケーション分析」の結果というのはあくまで見本です。ここを出発点にして自分の意志で「あれを増やそう、ここを減らそう、これを付け加えよう」と、いろいろアセットアロケーションをいじってもらいたいな、ということで。
具体的に、どういじればいいのかは、またいずれ説明したいと思います。
[関連エントリ]
・ アセットアロケーションには自分の意志を込めていい(1)
・ アセットアロケーションの重要性と難しさを示す問答(1)
・ アセットアロケーションの重要性と難しさを示す問答(2)
・ 勝間和代さんのアセットアロケーションは本当にお勧めか、検証してみた
・ 「投資信託の道具箱|ファンドの海」を公開します!
[関連カテゴリ]
・ C.アセットアロケーション
[広告]
≫次 : ひふみ投信の“無印的”低コスト戦略に期待してます
≪前 : アセットアロケーションには自分の意志を込めていい(1)

投資信託を趣味にしているビジネスマン、イーノ・ジュンイチです。いつもご愛読ありがとうございます!



投資信託の道具箱、利用させていただいています。
とても便利で助かっています。
昨今の日本国内の低金利に親しんでいる身には日本国債の期待リターンが大分高く感じておりましたがイーノさんの説明で根拠がわかりました。
のらさんこんばんは。ご活用いただいてうれしいです! そうなんですよ、そんな理由で国内国債の期待リターンが3%になっているんです。あのツールの数字はその欄の数字も変えられるようになっているので、ぜひ変えて計算させてみてください。
こんにちは。
たまたま拝見した者ですが、ページの左の帯の部分と本文が重なってしまって、せっかくの文章が読めません。
記事一覧が出ている最初のページは大丈夫なのですが、ひとつひとつのエントリの本文を開いて読もうとすると重なってしまいます。
私だけでしょうか?
通行人さん、こんにちは。一応、IE6/7/Firefox3で確認してはいるのですが、お使いのブラウザはなんだか教えてもらえますでしょうか? よろしくおねがいします。
[トラックバックURL]
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36569/42828077
[コメントを書く]