2008年10月24日

世界の半分以上はアメリカ、だってことは知ってはいた

投資インデックス・マニア垂涎の書籍「投資インデックス・ハンドブック」を昨日ご紹介したわけですが、やはり今気になるのは国際分散投資。さっそくそのページを開いてみたると、知ってはいたけれどやはりそうか、という現実を目の当たりにします。

Mscifrombookまずはこのグラフをご覧ください。これは国際分散等をするときに用いられるインデックスの代表的存在、日本を除く先進国22カ国に分散投資する「MSCIコクサイ指数」の国別の資産配分を表したグラフです。

これを見ると、国際分散投資とはいえ資産の投資先の半分以上がアメリカです。

まあ以前からこのことは知っていました。例えば、MSCIコクサイ指数に連動する投資信託を保有していれば、運用報告書にはこのことが書いてありますからね。これは同様の指数「FTSEカイガイ指数」でもまったく同じ。50%以上がアメリカへの投資になっています。

とはいえ、国際分散投資という言葉にはいろんな国にまんべんなく投資しているようなイメージがあって、実は投資先の半分以上がダントツでアメリカなんです、という現実を見せられると「うーんこれで本当に分散投資っていえるのだろうか?」という気持ちにもなります。

特にいまはアメリカが金融危機の発火点になっているのですから、「本当にこんなにたくさんアメリカに投資したままで大丈夫だろうか、もっとちゃんとした国際分散投資というものを考えた方がいいのではないだろうか?」と、ふと思ってしまいます。

でも、そのちゃんとした国際分散投資というのはなんでしょう? アメリカの比率をさげて、もっとまんべんなく投資することでしょうか? どれくらい比率を下げればいいのでしょうか? 根拠となる数字はどこかにあるのでしょうか?

うーん、僕ごとき素人が考えても答えが出るわけはありません。

実は僕は、去年くらいからもうこのことについてなんとなく考えていて、それでいま実行しているのはMSCIエマージング指数に連動した投資信託を少しずつ買い付けていくことなんですね。少しずつなので、ポートフォリオにはまだたいした影響を与えていないのですが、それでも少し先進国の比率を下げて、エマージング国の比率をあげる。これくらいが素人の僕が考えているところなのです。

[関連エントリ]
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Sean. (2008/10/25 11:48:36)

◆分散投資の基本となる認識

イーノさんが前にまとめられたように、現代ポートフォリオ理論の根幹となる認識は
 1)マーケットタイミングや銘柄選択はリターンにとって大して重要ではない
 2)アセットアロケーションがリターンにとって重要である
ということでした。

したがって、”資産クラス内の銘柄の構成比や銘柄の選択は資産クラス全体としてのパフォーマンスやリスクにほとんど影響を及ぼさない”ということになります。つまり、資産クラス内の銘柄の相関は極めて高く、資産クラス間の相関ができるだけ低くなるようになっていなければなりません。

◆インデクスは資産クラスか

イーノさんが、「MSCIコクサイ指数では、アメリカの比率が半分もあってこれで分散投資と言えるのか?」と感じられるのはもっともだと思います。しかし、インデクスはその対象市場における値動きを統計的に表現するために計算されているものであり、分散投資のために考案されたものではありません。分散投資の対象として適当なものが少ないため、選択する人がいるということに過ぎません。分散投資ファンドではインデクスではなく個別銘柄を対象としているものが多いのではないでしょうか。したがって、MSCIコクサイ指数は分散投資であるとも無いとも言えません。

◆資産クラスの分類は難問です

資産クラスをどうするかは様々なやり方があると思います。小生は、基本となる考え方を価格形成の相違に置くべきではないかと思います。債券であれば「表面利率と期間と現在の金利」、株式であれば、「一株当り利益、金利、リスクプレミアム、利益成長率」と言われています。原理的に逆相関ですからこの大分類は別の資産クラスです。その他、不動産や商品など、価格形成原理が異なれば資産クラスとして成り立ちます。(不勉強で原理を知りません)

問題の一つは、外国の金融商品をどうするかです。国によって金利、為替など交易条件、産業構造が異なります。したがって、本来は国毎に資産クラスを設定すべきなのでしょうね。その上で発展段階や国家規模や産業構成などで相関が極めて高いことが確認されるならば、一つの資産クラスにまとめることもあり得ると思います。また、グローバル企業の所属国をどう捉えるかという問題があります。たまたま上場しているのが特定の国であっても、現実には他国での企業活動の方が多いというケースは多々あります。「アメリカの比率が半分」と言っても、必ずしもアメリカ経済の反映が半分でもなさそうに思います。さらに金融のグローバル化という問題もありますが。。。

2つめの問題は新興市場です。エマージング諸国と同様、リターン、リスクが高いので別の資産クラスとして捉える考え方もあります。JASDAC、マザーズなど今は低迷していますが、TOPIXよりもタイミングは先行しパフォーマンスも高いと言う方もいます。

◆分散投資って何だろう

こんなことを投稿すると、「ややこしく考えてもコストが引き合わない」との指摘が出てきそうですね。現代ポートフォリオ理論による分散投資というのは、数式としては単純明快なのですが、実際にやってみると訳が分からないことだらけです。結局、「一点集中せず傾向の異なるものに投資した方が安全だよ」という”教え”なのでしょうね。

ファンドの海管理人(イーノ) (2008/10/25 13:24:21)

sean.さん、詳細なコメントありがとうございます。分散投資、難しいですね。たしかに米国株とはいえグローバル時代ですから米国の経済状況以外も大きく作用しているはずではあります。デカップリング論も外れているご時世ですからね。

国連加盟国が190カ国以上あるのに、投資先は40~50カ国でいいのか、という漠然とした疑問もあり、いずれ時間があるときに、この分散投資についてもちゃんと考えてみたいです。

ny (2008/10/25 17:33:31)

PERやPBRで見て割安なインデックスに投資する「バリュー・インデックス投資」はどうですか?



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