2008年10月14日
販売されるも、やっぱりお金返します。 「野村ブラジル・レアル債権投資」
世界的に大暴落している株式市場の影響はいろんなところに表れていますが、今回はちょっと面白くもあるニュースをご紹介します。
運用中の投資信託の純資産がだんだん減っていき、強制償還になるケースというのはときどきありますよね。僕もそういう目にあったことがあります。
しかし今回のケースは販売開始されたのに、「お金は返しますからなかったことにしてください」という珍しいケース。日経ネットから引用。
野村アセットマネジメントは10日、投資信託の新商品「ブラジル・レアル債券投資」の設定を中止すると発表した。すでに集めたお金は投資家に返す。同社が募集を始めながら設定を中止するのは「過去5年間に例がない」(同社)という。
すでに集めたお金は投資家に返すそうです。いやはや、会社員の人は分かると思いますが、会議とかで「やっぱりやめましょう!」なんて言うのは結構勇気がいるんですよね。社内でどんな議論があったのか、いろいろ大変な様子を想像してしまいます。
野村アセットマネジメントからも発表されています。もしかして、お金が集まらなかったんですかね?
10月10日 「野村ブラジル・レアル債券投資(毎月分配型/年2回決算型)」の新規設定中止のお知らせ(13KB)(PDF)
[関連エントリ]
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やめるのも勇気、方針を換えるのも勇気だと思います。野村アセットマネジメントが、「投資信託は長期で保有してこそ、その効用がもっとも期待できる商品です。安易な売り買いは慎みましょう」なんて告知をし出したら、日本のファンド業界は真に変わったと云えるのでしょうね。
カンさんこんにちは。コメントありがとうございます。
そうですよね、売る側の人から「長期投資で保有してこそ」というメッセージがたくさんでてきたらいいですよね。
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