2008年11月 4日
バランス型投資信託はおすすめか、おすすめでないか(5)
当初の「バランス型投資信託は手数料が高い」という僕のイメージとは裏腹に、かなり信託報酬の安いバランス型投資信託が最近いくつも登場していることが分かりました。では、それらはおすすめなのでしょうか?
2つほど、僕なりに「おすすめか、おすすめじゃないか」を考えるうえで気になる点を挙げてみました。
気になる点、その1。自分に合ったアセットアロケーションは見つかるのか?
バランス型投資信託はこれまでみてきたように、商品ごとにアセットアロケーションがずいぶん違います。例えば、ジョインベスト・グローバル・バランス・ファンドは、とてもシンプルですが、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」はとても複雑です。
ジョインベスト・グローバル・バランス・ファンド
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
どちらも、専門家が「これが適切だ」と考えてくれたアセットアロケーションであるはずです。ということは、専門家が「適切だ」と思うアセットアロケーションは一種類ではなく、バランス型投資信託の商品の数だけあるということです。
ではその中で、どれが自分に合っているのか? 分かるでしょうか? それが自分で判断できるなら、バランス型投資信託ではなくて、自分で投資信託を組み合わせてしまうかもしれませんね。
もちろん、どこかの窓口で相談すればいいのかもしれませんが、その前に、バランス型投資信託はなぜそのようなアセットアロケーションになっているのか? それはどのような人にとっておすすめなのか、もっと情報を積極的に発信したほうがいいと思います。
その点で、マネックスの「マネックス資産設計ファンド」は積極的に理由を分かりやすく開示していました(「新しい基本資産配分比率 ~ポイントと決定の主な理由とは?」)。こういう情報開示がバランス型投資信託では必須だと思います。たぶんマネックスの人はそれを分かっているんですね。
逆に、悪い例でだして申し訳ないのですが「SBI資産設計オープン(資産成長型)」は、直近のアセットアロケーションがどうなっているのか週報や月報を見て探したのですが、見つけることができませんでした。バランス型投資信託でアセットアロケーションが分からないとすれば、まるで中身の見えないお正月の福袋のよう。「安いのは分かるけど、自分の欲しいものが入ってるのかな?」という感じです。ぜひ、積極的な情報開示をしてほしいですね。
気になる点、その2。自分でアセットアロケーションを設定したくなったら?
これは、読者からのコメントでもいくつか指摘がありました。バランス型投資信託は、アセットアロケーションがおまかせでラクチンだけど、例えば年齢が上がって債権の割合を増やすようなアセットアロケーションにしたいなあ、と思っても、バランス型投資信託はおまかせですから、そういう勝手なことをお願いするわけにはいきません。あるいは、もっと新興国への投資を増やしたいなあ、と思っても無理なわけです。
これを解決するには、バランス型投資信託を解約して自分で複数の投資信託を購入してアセットアロケーションを組み直すか、あるいはバランス型投資信託を保有したまま、ほかの投資信託にも投資して全体のアセットアロケーションのバランスをとるか、しかないんですね。逆にいえば、そうするつもりでOKなら、いまバランス型投資信託でラクをすればいいわけです。ってことは、いまはラクできるけど、結局はいつかはその埋め合わせをするような手間を掛けなければいけないのかもしれません。
(実は運用期間に応じてアセットアロケーションを変えてくれる投資信託も存在しますが、今回はそれは省略します。)
まあ、結論としては、バランス型投資信託だって中身をよく見て選ばないといけませんね。と。そして途中ではおまかせアセットアロケーションでラクできますが、最後はやっぱり自分でアセットアロケーションを作らなくてはいけないかもしれませんね(そうしたいなら、ですが)と。そういうことになりそうです。
落ち着くところに落ち着いたということで、ひとまず。
[関連エントリ]
・ バランス型投資信託はおすすめか、おすすめでないか(4)
・ バランス型投資信託はおすすめか、おすすめでないか(3)
・ バランス型投資信託はおすすめか、おすすめでないか(2)
・ バランス型投資信託はおすすめか、おすすめでないか(1)
[関連カテゴリ]
・ 2.どの投資信託がおすすめ?
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投資信託を趣味にしているビジネスマン、イーノ・ジュンイチです。いつもご愛読ありがとうございます!



>SBI資産設計オープン(資産成長型)
月報の2ページ目に【資産構成と基準価額貢献度(月次)】ってのがありますよ。
「ファンド概要」には記載されてなくて、pdf開かなきゃ見られないってのはあまりほめられたもんじゃないけど。
マネックス資産設計ファンドはアセット・アロケーションを長期投資を前提に戦略的に割合を変更していく方針のようですね。
つまり、裏を返せばアセット・アロケーションについてはアクティブファンド的なアプローチをとっている、と解釈出来るのではないでしょうか?(組み入れているマザーファンドはインデックスファンドですが)。
それに対して後発のジョインベストのジョインベスト・グローバル・バランス・ファンドやSBI資産設計オープンはアセット・アロケーションの比率を決め打ち。
つまり、組み入れているマザーファンドもインデックスファンド。アセット・アロケーションについてもパッシブな運用をしているように見受けられます。
アセット・アロケーションについてアクティブなアプローチをするか、パッシブなアプローチをするか?マネックス資産設計ファンドはアクティブなアプローチをとっているためコンサルタントを必要とします。信託報酬の面ではやや後発のジョインベストやSBIに対してやや不利になっていますね。
もっとも、どちらのアプローチが優れているかは何とも言えません。
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