2008年12月 1日

追求:投資信託の長期投資は複利なのか?

タイトル通り、投資信託を長期保有すると本当に複利の効果が得られるのだろうか、ということについての調査を引き続き行っております。

これまでは、投資信託の基準価格の変動は正規分布に従う、という前提でシミュレーションをしてきました。しかし、正規分布に従ってシミュレーションを行うと、まれに価格がマイナスになってしまうことがあって、「本当に正規分布でいいのだろうか?」という疑問が生じていました。

だって現実には投資信託の価格がマイナスになることはあり得ません。ということは、このシミュレーションは現実からかけ離れている、ということになります。

で、今日仕事の帰りに本屋さんに寄りまして、なにかいい参考書をみつけるためにいろいろ本を物色してきました。本屋は新宿紀伊国屋書店。新宿ハンズの向こうの代々木のほうの大きいお店です。あの辺はイルミネーションがきれいで、ぜひ女性と歩きたいものです……というのはおいといて。

本を物色していたら、僕が疑問に感じていたこととほとんど同じことが書いてありました。「証券投資(上)」という専門家向けの分厚い本の「正規分布と対数正規分布」という項目に。しかもタイトルで分かるとおり上下2分冊。執筆者はあのツヴィ・ボディ先生です

そこには、ざっくりと略すとこう書いてありました「価格の変動はおおむね正規分布に沿うんだけど、正規分布だと価格がマイナスになる可能性があっていまいち。ところが対数正規分布なら価格がマイナスになることもないので、そっちのほうがより実際の分布に近いといわれているんだよね。ま、普通は正規分布で十分なんだけどさ」ってな感じです。

なんでざっくりと略して書いたかというと、立ち読みしただけで本を買わなかったからです! だって5000円以上もする本を、しかもその一部しか読まないのに、買うのもったいないじゃないですか。「対数正規分布のほうがより正しい。価格もマイナスにならないし」ということだけ分かれば十分です。

というわけで、次のアクションプランは決まりました。「対数正規分布を使ってシミュレーションをやり直してみる」です。

ですが、今度はExcelでどうやった対数正規分布の乱数を発生させればいいのか、それをどうやってグラフ化すればいいのか、という方法について調べなければなりません。

これも本屋のExcelコーナーと、統計分析コーナーでいろいろ立ち読みしたのですが、適当な本を見つけることはできませんでした。なんとか独学と試行錯誤でやるしかなさそうです。

というわけで、次のシミュレーションまでお待ちください。実は試してみて「これでいいんじゃね?」というところまできたのですが、よく見てみたらなぜかマイナスのシミュレーション結果が2~3発生してしまいました。マイナスが発生しないのが対数正規分布のはずなので、どこかが間違っているはず。いろいろやり直してみます。

ではまた。

このテーマの記事一覧
第1話:緊急調査:株式投資に複利効果はあるのか?
第2話:再考:株式投資に複利効果はあるのか?
第3話:改題:投資信託の長期投資は複利なのか?
第4話:追求:投資信託の長期投資は複利なのか?
第5話:さらに追求:投資信託の長期投資は複利なのか?
第6話:中間報告:投資信託の長期投資は複利なのか?
第7話:どうやって投資信託の値動きのシミュレーションをしたのか
第8話:長期保有の値動きシミュレーションを公式化してみよう
第9話:投資信託を長期保有したら複利になるのか、の参考文献
第10話:投資信託を長期保有したらどうなるか、20年分のシミュレーション
第11話:その投資信託のN年後のリスクを計算する方法(概算で)
第12話:続:その投資信託のN年後のリスクを計算する方法(概算で)
第13話:投資信託のリターンは対数正規分布に従うらしい、けど厳密には違うらしい
第14話:リスクがあるとき、複利はひとり勝ちを生む
第15話:TOPIXを20年保有したシミュレーション。元本割れの確率は?
第16話:高いリスクこそが破壊的な結果をもたらすのではないか
第17話:まとめ:長期保有のリスクとリターンについて分かったこと(前編)
第18話:まとめ:もしくは再検討の予告

[関連カテゴリ]
6.投資方法・ドルコスト平均法

[広告]

[ブックマーク]  Yahoo!ブックマークに登録

≫次 : さらに追求:投資信託の長期投資は複利なのか?
≪前 : 改題:投資信託の長期投資は複利なのか?

やすとも (2008/12/02 0:43:36)

単に正規分布で複利演算を繰り返していくと、徐々に非対称になり対数正規分布に近づいていくようですね。WebでMathematica を使ったシミュレーションがありました。
ただ、±1,000円になる確立が等しいと考えるよりも、1/2と2倍になる確率が同じと考える方が正しいのかもしれませんね。
対数正規分布によるシミュレーションは、ExcelでLOGINVを使えばできそうなんですが、途中で訳がわからなくなってしまいました。また、時間があったら、挑戦してみます。

ファンドの海管理人(イーノ) (2008/12/02 1:20:22)

やすともさん、こんばんは。Rというシミューレションツールもあるみたいで、Excelだとなかなか難しそうです。まだまだ格闘中ですが、時間がかかりそうです....本業に差し支えそうだ...

ファンドの海管理人(イーノ) (2008/12/02 3:18:31)

どうやら対数正規分布の乱数発生ができた感じですが...ひとまず寝ます。

水瀬 ケンイチ (2008/12/02 21:05:29)

力の入ったシリーズ記事、楽しみに読ませていただいています。
続編にも期待しています。

ファンドの海管理人(イーノ) (2008/12/02 22:55:00)

水瀬さんこんばんは。続編公開しました。しかし今回はいままででいちばん苦労してます。うーん。



[トラックバックURL]
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36569/43290663


[コメントを書く]

名前:
Mail:  (必須です。ダミーでも可)
URL:  (必須ではありません)