2009年01月17日
インデックス投資がもっと普及するために必要な3つのこと
インデックス投資ナイトが盛り上がってめでたしめでたし。あのイベントで、「投資家にとってよい投資環境を作り出したい」といったことにまた少し近づいたような気がするのですが、とはいえまだまだそうした理想への道は遠いわけです。
よりよい投資環境の大きな選択肢として、インデックス投資がもっと普及すること、とがあります。そこで、あらためてインデックス投資がもっと普及するために必要なことは何だろう? いま不足していることは何だろうと考えてみました。僕なりに考えた結果、次の3つではないだろうか、と思っています。
(1) 充実した品揃え
(2) インデックス投資の普及と啓蒙
(3) ポートフォリオを自分で簡単に作れること
■充実した品揃え
順に説明していくと、まずは(1)の品揃えの充実。まだまだインデックス投資信託もETFも品揃えが足りないのが現実。国内への投資、新興国への投資、グローバル投資などなど、信託報酬が安くて充実した品揃えで、できれば1つの証券会社に口座を開けばフルラインナップ揃っていて、積立投資ができて、リバランスしたいときにもやりやすい。よくばりですがそういう商品がほしい。住信アセットマネジメントのSTAMシリーズがいまいちばんの選択肢ですが、ライバル商品がもっとでてきてほしいですね。
■インデックス投資の普及と啓蒙
インデックス投資の普及と啓蒙は、少しハードルが高いですが、これは上記の品揃えを充実させるためには、当然ながらそれを買ってくれる顧客がたくさんいなければ金融業界は動きません。インデックス投資は合理的で長期投資に向いていて低コストで、普通のビジネスマンに向いている、といったことを僕たちブロガーも、それから金融業界の人たちも、それぞれ頑張って広めていきたいですね。401Kなどで追い風ではありますけれど。
■ポートフォリオを自分で簡単に作れること
そして最後の、ポートフォリオを自分で簡単に作れること、というのが僕としては結構大事なことだと思っています。ポートフォリオのリターンは、商品選びよりもポートフォリオの設計そのものによって8割がた決まる、と考えられています。だとしたら、僕たち個人投資家が自分でポートフォリオを設計できることが、インデックス投資を最終的に成功させるなによりの要素ではないでしょうか。
ところが、このポートフォリオの設計は複雑な理論の計算をたくさんしなければならず、簡単ではありません。僕はそれをプログラムで自動化しようとして「アセットアロケーション分析」というツールを作りました。しかし実質的にこうしたツールはほとんど普及していません。もっともっと手軽で便利なツールが広がる必要があると思います。
よく考えてみると、ここであげたことはインデックス投資だけでなく投資信託の普及全般にいえることかもしれません。このエントリを書いたおかげで、自分でも少し頭の中が整理されたような気がします。
[関連エントリ]
・ インデックス投資ナイト、大盛況のうちに終了!
・ 告知:インデックス投資イベントに内藤忍さん、カン・チュンドさん出演決定! 僕も出ます!
・ 山崎元氏のインデックス投資ナイト出演が実現!
・ インデックス投資ナイトの台本&打ち合わせ
・ 投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year実施中! rennyさんのところで!
[関連カテゴリ]
・ 1.よもやま投資信託
[広告]
≫次 : インデックス投資はサイエンスな側面重視という
≪前 : インデックス投資ナイトが日経とロイターで記事になったからには!
ぴよこ (2009/01/18 11:04:35)
はじめてコメントさせていただきます。
ちょうど1年前にインデックス投資を始めました地方在住者です。勝間和代さんの「お金は銀行に預けるな」を読んで、投資を始めたのですが、
本一冊で小額とはいえ虎の子をブラックボックス(当時は証券会社の口座も持っていなかったので、投資は本当にご縁のないものでした)に入れることもできず・・・・。インデックス投資家さんのブログに大変お世話になりました。お勧めの本から実際の投資まわりの近況まで・・・。周りに投資している方がほとんどいないので、ネットがなければ、投資に踏み切ることはなかったと思います。
インデックス投資の普及には、ブロガーさんのご活躍が大きいと思います。ネット証券を使う方には同じツールでアクセスできますし・・・ね?
ますますのご発展をお祈りいたします。
tadaC (2009/03/10 12:03:52)
はじめまして。tadaCと申します。
私もINDEX投信の信奉者で、資金のほとんどを海外のINDEX連動ETFで運用しています。
今朝の日経13面の「一目均衡」で驚愕の記事が出てましたね。
今の株価水準が異常であり、近い将来、適正水準に戻ることを祈るばかりです。
[トラックバックURL]