2010年05月16日
長期投資でアクティブ型投資信託を選ぶ理由について考えた
先週の木曜日には書籍「運用のプロが教える草食系投資」の著者3人による懇親会が六本木で行われたので参加してきました。そこでとても面白いお話を聞いてきたので、今回はそのお話。
書籍「運用のプロが教える草食系投資」は、独立系の投信会社であるコモンズ投信の渋澤健社長、セゾン投信の中野晴啓社長、レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長の3人の共著です。
懇親会があったのは六本木のワールドインベスターズトラベルカフェ。3人から長期投資に掛ける熱い思いがつぎつぎに語られる会でした。
僕にとって興味深かったのは、3人とも長期投資にこだわっておられつつ、運用しているのがアクティブ系の投資信託だということです。ふだんインデックス投資に関係する集まりが多い中で、アクティブ系を運営する方々の口から直接お話が聞けたのは貴重な経験でした。
懇親会の中で、日経新聞の田村編集員が渋澤社長に「成績の良いアクティブ投信を事前に当てることができないとすれば、一般投資家はどうやってアクティブ投信を選べばいいか」という質問がありました。
渋澤社長が答えた理由を自分なりに解釈するとすれば、中野社長がアクティブ投信を運用している理由は、渋澤社長なりの日本や世界の成長イメージがあり、そのシナリオに沿って投資をすることでリターンを得ようとしているためです。
もちろんこれはほとんどのアクティブ型投資信託の運用理由としてもあてはまるでしょう。
田村さんが質問の中でいうように、事前に成績のよいアクティブ投資信託を選ぶことはできません。アクティブがインデックスを上回る確率は、コストが余計にかかることを計算に入れれば2分の1以下です。
だとすれば、人はなぜアクティブ型投資信託を選ぶのかといえば、やはりファンドマネージャのシナリオに共感できるから、でしょう。そのシナリオへの共感し、それなら高いリターンを得られるだろうと納得するのであれば、アクティブ型投資信託を選ぶのは十分にアリなのでしょうね。というか、これなしにアクティブ型投資信託を選んではいけないと思います。
などとアクティブ型投資信託について久しぶりに考えてしまいました。じゃあ僕はアクティブ型投資信託をこれから選ぶかといえば……結局そうやって投資信託を選ぶのって、株の銘柄を選ぶのと同様に手間がかかりそうだし、コスト優先で考えたいな…と思うと、それほど積極的にアクティブ型投資信託を選ぶことはないのだろうな、と思いました。
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私も今はインデックス中心です。
ただし、「銘柄」を選ぶことが必ずしも「手間」だと思う人ばかりではなく、むしろ「楽しみ」な人が多いのも事実ですね。
レバレッジ君さん、コメントありがとうございます。おっしゃるとおり、それをエンジョイできる人はいますよね。そういう人はぜひ楽しんでいただければと。
はじめまして。
いつも、参考になる記事をありがとうございます。
私もインデックス中心の投資ですがアクティブ投資に、とても興味があります。
今のところ選びたいと思うアクティブ投信はありませんが、
『インデックス投資家が欲しくなるような「アクティブ投信」』などが出てきたら非常に面白いと思います。
イーノさんがおっしゃるとおり、現在のアクティブ投資は「選びたくない」様々な要素があると思います。
しかし、「どうにもならないのか」というと、そんなことはないかと思います。
「コスト」も「手間」もその他もなんとかなるかと思っています。
もし、インデックス投資とアクティブ投資のイイトコ取りの投信やETFが(投資家さんで、それぞれ違うと思いますし、理想かもしれませんが)あったら嬉しいですね。
現状インデックスファンド以外ほとんど保有していません。。
投資先のアクティブファンドのリスクが少ないことと、運用に共感できることが大事かな?と思います。
アクティブファンドについては、レバレッジがかかっている運用とか、中身がFoFとか、運用を丸まる委託していないかとか、、内容をよく吟味してから投資したいなぁと感じます。
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