2010年05月23日
藤野社長が明かす「アクティブ投信は継続的にインデックスを上回る方法がある」
「運用のプロが教える草食系投資」の著者3人による懇親会の二次会でレオス・キャピタルワークスの藤野社長のお話をじっくり聞く機会がありました。そこで藤野社長からアクティブ型投資信託は継続的にインデックスを上回る方法がある、というお話を聞きました。
米国に、ピーター・リンチというファンドマネージャが運用し、10年以上に渡り素晴らしい運用結果を残し続けた伝説的なファンド「マゼランファンド」というのがありました(いまもあるのかな?)。
なぜあのファンドは継続的によい結果を出せたのか? 藤野氏は「継続的な資金流入があるかぎり、アクティブ型投資信託がインデックスを上回ることは可能だ」と説明してくれました。
説明いただいた内容を覚えている範囲で書いてみましょう。まず、ファンドの組み入れ銘柄の一部に、それほど流動性の大きくない銘柄を仕込んでおきます。そして、毎月流入してくる投資資金を継続的にそこへつぎ込み、買い上がっていきます。すると、それらの銘柄の値も継続的に上がっていき、ファンド全体の基準価格もインデックスを上回っていくことになると。
流動性の小さい株であれば、継続的に資金をつぎ込むことでそうした状況を作り出すことは可能だと。
マゼランファンドはフィデリティの豊富な販売チャネルを活用することで、こうした継続的な資金流入を実現し、それによって伝説的な運用結果を残すことができたというのです。
たしかにそういう仕組みがあれば、継続的によい結果を残せることができるかもしれませんね。このからくりを聞いたときはハッとしました。
僕は以前、まさにそういったファンドがあれば対象となったであろう小型株っぽい銘柄の会社に勤めていたことがあったので、いかに小型株が業績よりも需給によって大きく上下するのか、身に染みて分かります。
でも、理屈ではいつか株価は需給によって作り出された価格から、理論的に正しいはずの価格に戻ります。いつかは、ですし、現実は理屈通りではないですけどね。
ってことは、この方法で長期的にアクティブファンドが好成績を続けるには、資金流入とともに、買い上がった株を絶妙のタイミングで売ることも必要だったかもしれません。むむ、藤野さんにそこまで聞けばよかった。
いずれにせよ、興味深いお話でした。
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>それほど流動性の大きくない銘柄を仕込んでおきます。そして、毎月流入してくる投資資金を継続的にそこへつぎ込み、買い上がっていきます。すると、それらの銘柄の値も継続的に上がっていき、ファンド全体の基準価格もインデックスを上回っていく
これは誰も気付かなければ・・という前提があります。
光通信をさんざん買い漁っといて、最期にやられたFMさんらしい手法ですね^^
おっと・・別にケチをつけているわけではありません。
でも、長期投資家らしくないですね。
ちなみにマゼランファンドは
http://ja.wikipedia.org/wiki/B%E3%83%BBN%E3%83%BBF
>運用資産が増大してからはTOPIX Core30構成銘柄などの大型株を重点売買する。
こうして逃げ切って引退したようにも思えます。
アクティブファンドにも勝つ可能性があるとしたら、それはインデックスより低コストにするのが一番確実ではないでしょうか?
預金王さん、こんにちは。
これは藤野さんのやり方ではなく、マゼランファンドについての種明かし話ですので、そこはお間違えなく。
インデックスに対抗するには低コストにするのがいちばん確実だ、というのはまったくそのとおりだと思いますけどね。
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