2010年06月20日
インデックス投資だから長期投資なわけでもなく、長期投資だからインデックス投資というわけでもないよね
このところ2つのインデックス関係のイベントに行って考えたことがあります。1つはマネックス証券で行われた、ピクテ投信の中国、ブラジルそれぞれのインデックス投信の説明会。そしてもう1つは、書籍「運用のプロが教える草食系投資」の著者3人による懇親会です。
マネックス証券で行われた説明会については先日のエントリ「ピクテ初のインデックスファンドはブラジルと中国。担当者「自分が欲しいものを作りました」」に書きました。
で、そのあとには草食系投資のイベント。これについては「長期投資でアクティブ型投資信託を選ぶ理由について考えた」で書きました。
そして僕は思いました。
例えば、インデックス投資とはいえ、「僕のアセットアロケーションはブラジルと中国のインデックスに全力投資です!」という人だっているかもしれませんよね。そういえば先日、梅屋敷で水瀬さんと話をしたときに例として挙がったのですが、「日経225のオプションでインデックス投資しています!」という人も、当然インデックス投資家なわけです。
一方で、草食投資家としては、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」のようにバランス型の投資信託や、アクティブ型投資信託によってグローバル投資をしている人もいますし、これでこつこつと積立をしている投資家もいるわけです。
両者を比べれば、変な書き方になりますが、僕のイメージとしては後者のほうが「インデックス投資家」っぽくみえるんですよ。でしょ?
「インデックス投資」を「インデックス型投資信託を保有していること」と考えれば、例えば「ブラジルのインデックス一本槍」の投資家であっても、「日経225の先物で一山狙い」でもインデックス投資家。
一方で、「インデックス投資」を広い意味で「平均を狙うこと」と考えれば、分散投資が重要になり、より分散していることが大事になります。おのずとグローバル投資へと近づいていくはずです。
つまりこれはスタイルとしての「インデックス投資」です。僕は自分では「インデックス投資家」と名乗っていないのですが、それは僕がインデックスかどうかより低コストかどうかを比較的重視しているので、あえてそうしているのですが、でも僕は投資スタイルとしては明らかにインデックス投資型のスタイルなのです。
そう、インデックス投資というのは「インデックスを保有」してても、スタイルとしてインデックス型投資ではない人もいれば、「インデックスを保有していない」としても、スタイルとしてはインデックス投資な人もいるわけなのですね。
だからなんかそういう、長期投資で分散投資で資産運用しています、という言葉、ほかにいいのがないのかなあと、ときどき思います。草食投資家、というのも悪くはないんですが、ちょっと流行に乗ったところはありますもんね。キャッチフレーズがばしっと決まると、突然流行したりするし。なんかいいのないかなあって。
ということを最近僕はよく考えます。
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やすとも (2010/06/21 1:18:53)
「インデックス投資」は、言葉自体から考えれば、インデックス投信を使って投資することだと思います。
だけど、どうも、インデックス投信+ドルコスト+Buy and Hold+長期投資+分散投資+...等の条件がセットで、「インデックス投資」と使われているように思います。
私なんかは、主にインデックス投信で運用しているけど、アクティブにポートフォリオを変更しているので、おそらく一般的に使われている「インデックス投資」ではありません。
インデックス投信+ドルコスト+Buy and Hold+...等の条件がセットの場合は、パッシブ投資、パッシブ投資家というのが正しいと思います。
Tansney Gohn (2010/06/21 7:46:33)
イーノさん、
運用方法と使用するビーグルを分けて考えるとスッキリするような気がしています。
イーノ・ジュンイチ(ファンドの海) (2010/06/21 12:26:59)
やすともさん、こんにちは。パッシブ投資家、そうですね、その言葉がありましたね(あんまりキャッチーじゃないですけどね:-)
Tansney Gohnさん、こんにちは。
僕も基本的には分けて考えるのがすっきりして賛成なのですが、現実にはなかなか切り離せないことが多いなあと思ってこのエントリを書きました。
預金王 (2010/06/21 21:19:41)
イーノさんはインデックス投資家というよりもアセットアロケーション投資家ですよね。
私も効率的なモデルを発見すると、楽しいなと感じることがあります。
ただ、草食投資家というのはリスクをあまり取らないというニュアンスに聴こえるので、どうなのかな?と思ってしまいます。
あまり書くと(また)悪口になってしまいますが、低コストを数値で表せてなおかつリターンも上がっているファンドがあるといいですね・・
(残念ながらインデックスよりも低い信託報酬のものは一つもないですが)
イーノ・ジュンイチ(ファンドの海) (2010/06/21 22:58:49)
預金王さん、こんばんは。
「アセットアロケーション投資」という言葉、いいですね。
みんなどうしてもリターンに目がいきますか…リスクをどうやって理解してもらうかはいつも課題ですね。
visko (2010/06/26 16:39:38)
こんにちわ。投資初心者ながら,いつも楽しく拝見させていただいています。
ヨーロッパに在住で,日本で口座が開けないので(CITIは使えています)投資信託はいつもこちらの窓口で買っていましたが、IW BANKというネットバンクを見つけ,割にしっかりした組織らしいので,今申し込みを検討している所です。株式,投資信託、ETFの売買、FX等何でも出来るようです。
しかも、投資信託の販売手数料がすべて無料らしいく、扱っている運用会社が81社。その商品は3000種類以上。
こんなにある中から,どうやってしぼっていけばいいんでしょうか?
お時間がありましたら,何かアドバイスいただけると嬉しいです。
うさみみ (2010/07/13 0:28:55)
同じように思う事がよくあります(笑)
うさみみもインデックス投資をしていますが(全部ではない)、自分がインデックス投資家かどうかなどは別にどうでもよいと思っています。
あえて言えば、幅広く分散するためにできるだけローコストな投資先として、インデックスが筆頭であるというだけです。
でも、まあ、みなさん自分のスタイルを自分なりに表現しようとしているのを見ていると、それなりに面白いです。
あえていえば、自称:分散投資家 かも。
水瀬 ケンイチ (2010/07/14 22:01:36)
本日7/14のラジオNIKKEI夕焼けマーケッツ聴きました。
「コツコツ投資家の夕べ」について本当に楽しそうにお話されていたのが印象的でした。
こうした動きが、東京・大阪だけでなく、全国に広がっていくといいですね。
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