2011年10月 8日
チャールズ・エリス氏と少しだけお話をしてきました
今日、来日しているチャールズ・エリス氏のセミナーを聞きに青山学院へ行きました。セミナーのあと、ほんの少しだけチャールズ・エリス氏とお話しするチャンスがあって、自己紹介をしてインデックス投資ナイトの話をして、握手してもらいました。
チャールズ・エリス氏のセミナーは今日と明日の2回あるのですが、明日のセミナーの抽選には外れてしまったので、今日の青山学院でのセミナーに申し込んで出席してきました。
セミナーのテーマは「50 years of learning in 50 minutes」。通訳なしの英語のセミナーです。
内容は基本的には「敗者のゲーム」に沿ったもので、プロフェッショナルな運用会社の20年の運用結果では運用会社の80%がインデックスに負けていること、投資は、誰かがミスをしたことで敗者と勝者が決まる。つまり敗者によってゲームがコントロールされる「敗者のゲームであること」、投資をするにあたって重要なのは、自分がどのような投資家であるかを知ること、などが説明されました。
約50分のセミナーのあと質疑応答の時間があり、何人かが質問しているあいだ、僕も手を挙げていたのですが運良くエリス氏が「最後にもう1つ質問を受けましょう」と最後の質問で僕が当たることができました。
僕はこんな風に質問しました「僕もインデックスの長期投資は素晴らしい方法だと思って実践しています。しかし日本でこうした投資をしている人はマイノリティで、FXや個別株のほうがずっと人気があります。海外の事情はどうなのでしょうか? 海外でインデックス投資の人気があるとすれば理由はなんですか?」
エリス氏は次のように答えてくれました。「インデックス投資はたしかにあまり流行していない。これはどこでも同じだ」。会場全体がちょっと笑いました。
そのあともっと詳しく答えてくれましたが、ちょっとぼーっとして聞いていたので全部はうまく思い出せません。理屈の上ではインデックスへの長期投資は最善の方法であり、これからもっと普及する余地があるはずだ。それにみんなに普及するのを待つ必要はない。自分でインデックス投資を始めればいいのだから、といった答えだったと記憶しています。
これでセミナーは終了。僕は回答してくれたことに感謝していると、壇上からセミナーを終えたエリス氏が僕のほうへ歩いて来るではありませんか。
僕はセミナー会場で左側前から3列目に座っていたので、歩み寄りやすかったのか、それとも僕の質問を気に入ってくれたのか。僕も思わず立ち上がると、エリス氏から話しかけてくれました。以下、実際は英会話です。
「どんな仕事をしているのですか?」
「あ、フリーランスでライターをしてます。それからインデックス投資家向けのコミュニティにも関わっています。インデックス投資ナイト(Index Investor's Night)というイベントです。昨年、加藤さんにも参加してもらいました」
(エリス氏のすぐ後ろに、来日に関わったバンガード・インベストメンツ・ジャパン社長の加藤氏がいらっしゃったので、加藤氏の方を手で指しながら。加藤氏は昨年のインデックス投資ナイトの表彰式に参加していただいており、今日のセミナーの前に会場でお見かけしたので、挨拶をさせていただいていました)
「そこで、どんな投資方法がいいのか、といったディスカッションをしています。インデックス投資を広めるためのイベントです」
「それはすばらしいですね」
エリス氏は僕と握手をしてくれました。
すでにこのときにはエリス氏にサインをもらおうという人たちの列ができはじめていたので、握手のあとですぐにエリス氏から離れ、場所を譲りました。
思い出してみるとほとんど僕が一方的に話したみたいですが、エリス氏から話しかけてもらって握手をしてもらい、インデックス投資ナイトの話を聞いてくれただけで十分です。個人投資家として忘れられない瞬間でした。
抽選に外れて今日のセミナーに申し込んだことが、結果的にはこんな幸福を呼び込むことになりました。
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すごい!
全部英会話ですか?
米国でもアクティブ主流というのはセゾンのセミナーで知っていましたが、以前マルキール氏が日本は稀に見るいい市場(投資妙法のある)といっていたので、日本株インデックスにも肯定的なのでしょうね(海外との配分が知りたいな・・)
お邪魔します。
私も青山学院の参加してきました。
(質疑応答で最初に発言していたものです。)
上記のエピソードを拝見させて頂いて、すぐにどなたか分かりました。確かにエリス氏のほうから歩み寄られていたようにみえました。
その姿が羨ましくて、私も少しだけ帰るまえに話をさせて頂くことができました。(列で順番待ちしました)
とても楽しかったですね!興奮のあまり書き込んでしまいました。。
インデックスナイトは話だけは聞いたことがあるのですが、まだ参加させて頂いたことはないです。。いずれは参加したいと思いつつ。。。
>預金王さん
質疑応答の際に私は2つ質問し、その中の一つが国別のアロケーションについてどう考えるかというものでした。
これに対する回答は以下の通りでした。
〇少なくとも今後10年間について深い見通しを持っていない限り、時価総額ベースで世界のインデックスに投資すべき。比率はオーバーウェイトでもアンダーウェイトでもいけない。
〇知識に通じていて、強い先見性があればより効率的な投資ができるかもしれない。しかし世界中でホームカントリーバイアスはシリアスな問題となっている。(ニュアンス的にはやめたほうがいいんじゃない?と聞こえました。)
ということを言ってました。
要は時価総額ベースのインデックスを推奨するとのことでした。
再び失礼します。
上記のアロケーションの他にジェレミーシーゲル氏が提唱している配当をベースとしたインデックスについてどう考えるか質問をしました。
土曜日の全ての方の質疑応答の内容について、今まとめている最中です。上記で記載させて頂いた国別のアロケーションについてももっと細かく回答をされていたので、そこも含めて近々まとめてどこかでアップしようと思ってます。
今日(日曜)の開催内容について、どなたか質疑応答の内容をまとめてくれていたら是非みてみたいです。
貯金王さん、in-30sさん、こめんとありがとうございます。
壇上への質問のみ日本語で、エリスさんへ英語の通訳がありました(回答は英語のママ通訳なし)。エリスさんとの会話は当然英語です。
in-30sさんは最初に質問された方だったんですね。覚えてます。
エリスさん、本当に気さくなかたでしたね。会いに来た皆さんと言葉を交わしたりサインをして握手してましたもんね。
土曜日の質疑応答の件、まとめられるのを楽しみにしています。
お邪魔します。中途半端ですが、まずは質疑応答の半分についてブログにまとめましたのでよろしければご確認くださいませ。
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